Friday Night Session

金曜日の夜にミュージアムで遊ぶ

  • Friday Night Session は、文化庁が進めるナイトタイムエコノミー活性化の一環として、上野公園内の国立美術館・博物館が金曜日の夜間に開館時間を延長するプロジェクト「Friday Night Museum」の一環で開催された企画です。

    毎回多様なジャンルのゲストが対話するトークセッションを開催し、仕事帰りの現役世代などが日常的に文化を楽しみ、自らの生活や仕事に繋がる学びを得る場の創出に取り組みました。

    プロジェクト期間:2017年4月 - 2018年3月
    実施日・会場:2017年2月24日(金)東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館|3月10日(金)国立科学博物館|3月17日(金)国立西洋美術館|3月31日(金)東京国立博物館
    時間:各館の夜間開館時間(17:00-20:00)内に実施

  • 鑑賞者の視点を変える「キーワード」によるセッション設計

    インビジブルは、各館が所蔵する膨大な知や美の集積を、鑑賞者が自分事として捉え直すためのプロセスを設計しました。ゲストが自身の専門性や経験に基づいた独自の「キーワード」を提示し、それに対して各館の専門家(学芸部長や研究員など)が作品や空間を紹介する対話形式を採用。例えば「旅」「デザイン」「土偶からパンダへ」といった多様な切り口を設けることで、知識の有無に関わらず、鑑賞者一人ひとりが自分なりの新しい鑑賞の視点を発見できる仕組みを構築しました。

    異なる専門性が交差するキャスティングと場づくり

    映画作家、日本文学研究者、アーティスト、エッセイストなど、文化施設の外で活躍する多様なプロフェッショナルを招聘し、館内の専門家と引き合わせる場を企画しました。インビジブルの山本がモデレーターを務め、専門的な内容を日常の感覚へと翻訳する役割を担いました。これにより、伝統的な文化資源を現代的な感性で解釈し直すプロセスを可視化し、博物館や美術館が「静かに鑑賞する場所」から「創造的な思考を刺激する場所」へと変容するための対話を促進しました。

    プレミアムフライデーと連動したライフスタイルの提案

    経済産業省が進めるプレミアムフライデーの動きと呼応し、金曜夜に新しい学びと出会うことを具体的に提示しました。夜のミュージアムという非日常の体験をつくることで、普段は美術館や博物館に足を運ばない人を誘導することを試みました。

  • ミュージアムにおける新しいコミュニケーションモデルの確立

    このプロジェクトを通じて、専門家と一般来場者がアートや科学を介してフラットに対話できる場を創出したことは、大きな成果となりました。各回とも定員に達するほどの関心を集め、来場者からは「新しい切り口で作品を楽しめた」「日常生活に結びつく学びがあった」といった評価を得ました。これは、文化施設が持つポテンシャルを多角的に引き出し、社会との接点を強化する新しいコミュニケーションのあり方を提示しました。

    ターゲット層の拡大と心理的障壁の払拭

    これまで夜間に美術館や博物館を訪れる機会が少なかった若年層やビジネスパーソンを、魅力的なコンテンツによって惹きつけることに成功しました。鑑賞以外の機会をつくることで「自分とは関係のない場所」と感じていた層の意識を変容させ、文化施設が多様な知的好奇心を満たす公共空間であることを広く認知させました。

    ナイトタイムエコノミーの先駆的な成功事例の創出

    上野公園内の複数館が連携し、質の高いプログラムを継続的に展開したことは、その後の全国的な夜間開館推進に向けた確かな指針となりました。インビジブルによる「ソフト」の企画力が、単なる開館時間の延長を「特別な体験」へと昇華させ、文化資源を活用したナイトタイムエコノミーの活性化と、豊かな都市生活の実現を両立させるモデルを確立したと言えます。

  • Session#01  映画と文化
    河瀬 直美 (映画作家/なら国際映画祭エグゼクティブプロデューサー) 、奈良 太一(ショートショートフィルムフェスティバル&アジア プロデューサー)

    Session#02 旅する夜間博物館
    関野吉晴( 探検家/人類学者/外科医) 、篠原ともえ(タレント/アーティスト) 、井上洋一(東京国立博物館学芸企画部長)

    Session#03 イマジネーション・ワンダーランド
    鴻池朋子(アーティスト) 、海部陽介(国立科学博物館人類研究部 人類史研究グループ長)

    Session#04 美術館体験のデザイン
    ロバート・キャンベル(日本文学研究者) 、袴田紘代(国立西洋美術館 研究員)

    Session#05 視るをデザインする
    鈴木康広(アーティスト) 、木下史青(東京国立博物館学芸企画部企画課デザイン室長)

    Session#06 土偶からパンダへ
    藤岡みなみ(エッセイスト/ラジオパーソナリティ) 、井上洋一(東京国立博物館学芸企画部長)

    モデレーター:山本曉甫

    主催:文化庁、東京国立博物館、国立西洋美術館、国立科学博物館、朝日新聞社、上野の杜ナイトプロジェクト実行委員会
    協力:経済産業省、観光庁、上野「文化の杜」新構想実行委員会
    協賛:伊藤園、ぐるなび
    企画:インビジブル

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